breath
「明日美起きてる?」

と言い、母はベッドの片隅に座った

「明日美……昨日あなたが眠っている時に、樹君とご両親が謝罪に来たわ」

「ーーーふっ……謝罪?」

涙声で聞き返す

謝る……って事は婚約破棄って……ことだよね……

その時の私の頭の中は【樹さんと別れる】という選択肢しかないと思っていた

「樹君の前の彼女さんが妊娠して、昨日報告に来た事。明日美は話を聞いて驚いて、何も言わずに帰ってしまったのよね?」

母は私の頭をヨシヨシと撫でながら、話を続ける

私はコクンと頷くしかできなかった

「明日美……驚かないでね……」

えっ……お母さん何を言うの?

ーーーたぶん婚約が無くなったことだよね……そんな言葉聞きたくない………

「あっーーーー」

私は……その言葉を聞きたくなくて号泣する

たぶん声が大きくて家中に響いていたに違いない

お父さんが血相を変えて、部屋に飛び込んできてお母さんを怒鳴っている
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