breath
そう思うと

不安で……

悲しくて……

惨めで……

今の私は、ただ泣くしかできなかった

お父さんはそんな私をヨシヨシと頭を撫でてくれている

慰めの言葉はない

ーーーたぶん哀れすぎて言葉にできなかったんだろう


少し時間が経った時、お母さんが口を開いた

「明日美……今日と明日の外出の予定キャンセルになったから」

「ーーーー私、用……無しなんだ………」

涙声で呟く私

これが現実

藤崎さんを嘲笑った最悪な私にバチが当たったんだ

勝者は私でなく藤崎さん

私は完全敗者で、全てを失う

当事者でない樹さんは私ではなく藤崎さんと結婚する

私がいるべき場所に……

嘘をついたのは樹さん

藤崎さんを腹ましたのも樹さん

私との婚約破棄をするのも樹さん

ーーー加害者の樹さんは何も失うものはない……

隣にいる人が変わるだけ……

私は……

私は……

地獄に突き落とされた
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