Vanilla
朝永さん、今、リビングに居るかな……?
私の荷物、リビングなんだよね。
居たら、この姿、見られちゃうな……。
明るい所でバスタオル一枚巻いているとはいえど、見られるのは気まずい……


『ガラッ!』

一人葛藤していたら、今会うのは気まずい人が洗面所の引き戸扉を躊躇なく一気に開けて。
そりゃ貴方の家ですもんね、ノックなんて無しですよね。


「今から出掛ける。飯は要らない」

無表情な顔で淡々と言われた。
バスタオル一枚のこの姿を見られている私は、顔を真っ赤にして激しく羞恥心に掻き立てられている状態だというのに。

「聞いてんのか?返事しろ」

返事をしない私に細い目で返事を催促してきた朝永さん。

「き、聞いてますよっ」

私が返事を返せないこと、この状況を察してよ!
ていうか、早く出てって下さい!
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