once again
「瑠璃、一度SEIWADOのモデルを断った事があるよな?それを利用しよう。今回会っていたのは、自分だと。モデルの件を再度依頼された、何故なら妹が勤めてる会社だから、そして如月専務との結婚が決まったから、瑠璃も怜さんとの結婚が決まってモデルを辞める事にしたから。最後の大舞台にするって、事で」

な、何を?
天城さんが言っている事は、辻褄があっていて問題なさそうに聞こえた。
怜さんも、うんうんと頷いていた。
それなら、涼香さんも被害は少なくて済むし、如月商事もいい宣伝になる、と。

「涼香さん、天城さんが言うように、その方がお互いの為にもいいんじゃないかな?そして、君も一緒にモデルになるんだ。最初で最後の。それで幕引きにしたらいい。世間に知られるという事は、一回でいい。そうは思わないかい?」

怜さんが言う事も理解出来た。
隠しているから、人は知りたがる。
思いっきり、顔出しして世間に知られたら、ああ双子なんだ、で人はまだ違う人に目を向けていく。
人の流行り廃りはそんなものなのかな…と。

「でしょう?怜さんもそう思いますよね?」

「ち、ちょっと待って!勝手に決めない…」

「……私、やるわ!」

「え?」

私は、心を決めた。
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