恋・愛至上命令。
「本気で言ってるの・・・?」

声が震えた。
悲しいから口惜しいのか。口惜しくて悲しいのか。泣きたいのか怒りたいのか。ぐちゃぐちゃに感情が渦巻く。
なにかを叫び出したい衝動に駆られながら。俯き加減に落とした視線を大きく歪めて、振り絞るように。

「・・・どうしてそうなるのよっ。凪が知らない晶さんだっているって、言ってるの。わたしが凪を信用してないなんて、あるわけないじゃないっ・・・!」
 
言葉になんかしてなくたって。解かりあえてるって思ってたから。
わたしと凪にはそれだけの絆があるって信じてたから。
そうじゃなかったら、凪に好きって云えやしなかった・・・!

走り続ける車の中で小さな嵐が吹き荒れて。
浚われて飛び散る木の葉みたいに、心の中が搔き乱されてく。
立ち込める真っ暗な雷雲が低く轟いて、今にもわたしを裂くかのようで。

膝の上で握り締めていた指が白むほど、力を籠めていた。
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