今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
嘆く私に呆れながら、とりあえずスマホを見なよとユリヤが言う。
さっきからずっと鳴ってたから急ぎの用なんじゃないかって心配してくれてるけど、どうせラインの相手はお母さんだろう。
明日の帰省は何時のなるかとか、駅まで迎えに行こうかとか。
そんなとこかなと推測しつつ、スマホを見た私は驚きのあまり目を剥いた。
「ゆ、ゆゆゆゆゆゆユリヤ、」
「何、どうした」
「ねぇ、これ何て書いてる!?」
「はぁ? 目でも悪くなったの。えーと、今日は何か予定があるか? なければ会おう」
「だ、誰から?」
「誰って、もう自分で見なよ。こっちは頭が痛いんだって、」
しかめっ面のユリヤはそこまで言って、私と同様に目を剥いた。
「水瀬からじゃん。え、これってあの水瀬!?」
「やっぱりそう書いてるよね? 水瀬さんからだよね、これ」
「うわーやったじゃん! 紗夜!!」
夢みたい。いや、夢が現実になるの?
水瀬さんからデートのお誘いを受けちゃったよ。これって例の企画書のご褒美? 前は「まだまだ」って言ってたくせに?
嬉しい反面、キツネに摘ままれたような気持でスマホを見つめていると、ユリヤに布団を引っ剥がされた。
「何やってんの! 早く返事! それからシャワー浴びてメイクしな!」