マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



「…もう。どうしてわかるの?」



ドヤ顔が更にドヤ顔になり「ふっふっふっ…」と笑いだしてしまった蓑島くん。



「俺にはレディのことがわかるんだよ。悩めるレディの気持ちがね?」

「死ね」

「おおっ。来るねえ?あははは!」



私の殺伐とした返答に、今度は大爆笑となった。

ツボに入った?

よく笑うね。蓑島くん。



「さあさあ。スベってもいいから、話してみよう!」

「…もう」



不思議な人。



でも、誰かに聞いてほしかったのは…本当だったのかもしれない。



でも、蓑島くんを信用していいのか?

…いや、本当に誰かに聞いてほしくて、そんなことはどうでもよかった。







---私と瞳真の出会いは、小学一年生の時。



クラスが違ったから、同じ小学校でも接点はなかった。

でも、地域のサッカー少年団で、初めてその存在を確認する。

3つ上のお兄ちゃんの後を追って、チーム初の女子部員として少年団に入った私。

一週間遅れで、瞳真が入団した。



…そこから、私達の関係は始まる。

同じ少年団の『仲間』。

サッカーをする仲間として。



練習、試合はもちろん。

学校でも、休み時間は女子とお絵かきをしたりするんじゃなくて、少年団のみんなと活発に体を動かして遊ぶ。

休みの日には、少年団のみんなでゲームセンターに行ったり、地元のイオンに遊びに行ったり。

瞳真とは一緒にトレセンにも通って。

どんな時も、常に一緒だった。


< 31 / 800 >

この作品をシェア

pagetop