マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様

俺とアイツの仁義なきキャットファイト

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俺が初めて『アイツ』を見かけたのは、入学式。



体育館で整列してる中、背も高くて、顔立ちも良いいわゆるイケメンとくりゃ、それだけで目立つのなんの。

眉毛もキリッとしていて、まさに男!って感じ。ちょっと悪いカンジのワイルドな雰囲気が漂っていた。

でも、後ろのヤツと話し始めると、急に笑顔になり爽やかさを漂わせている。

黙ってると不良、話すと爽やかなの?

何なんだ。



だいぶ男前で、女子たちもヒソヒソと黄色い声をあげている。

『ち、ちょっと!あの人、イマイチくんにそっくりじゃない?』

『あ、三代目?…わぁ!マジやばー!』



イマイチな三代目?何だそれは。親父の店を継いだけど仕事の出来ない大将みたいな。

よく分からないけど、まあいいか。

どの学校にもイケメンはいるんだな。

…ぐらいにしか思ってなかった。



まさか、このイマイチな三代目が、俺の天敵になるとは…この時は思いもしなかった。



そのイマイチな三代目の男は、蓑島といって。

隣のクラスのやつ。


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