ご主人様の溺愛注意報!?
高校の入学式の日。



クラス分けの表で自分の名前を見つけたあと、無意識で一番に彼女の名前を探していた。



「クラス違う…」



きっと喜ぶべきだった。だって近づいてはいけないから。



同じだったらよかったのに、なんて。



「おい春翔?どうした?」



「…なんでもない」



廊下で見かけるたび、すれ違うたび、目を奪われる。



ねぇって、話しかけたい。声が聴きたい。



けど我慢して、目で追うだけの日々。それがずっと続いていく。



…はずだったのに。



『は、はじめまして!柏木聖南で…す…』



_ 神様はどうやら、俺に優しくないらしい。


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