ご主人様の溺愛注意報!?






コンコン


「おい聖南、飯」





「...いらない」





部屋の外から聞こえるのは湊くんの声だ。




春翔の世話は無理すんなって、代わってもらったのに私の面倒まで見てくれるんだ...





「はぁ...うじうじすんなよ、らしくねぇな」





「ごめん、明日はちゃんとやるから...」





「...しっかり借りは返してもらうからな」





カチャン、と何かを置く音がしてドアの向こうから気配が消えた。





何回か春翔も来てたけど、何も返事出来なかった。





ピロリン


〈弥栄〉春翔くんの話、ちゃんと聞いてあげて





「話...」





告白してもないのにフラれたようなものだ。





好きってことすら気づいたばっかりだったのになぁ...





けど、いつかはこうなる運命だってのは分かってたんだ。






「御曹司、だもんね...」



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