ご主人様の溺愛注意報!?
「何あの子!何者!?」



「どこの家のご令嬢なの!?」




会場がざわつく中、私は春翔にエスコートされて会場の外に出た。




「ごめんね、ちょっと事情があって俺の婚約者ってことにしちゃった」




てへぺろ、とでも語尾につきそうな軽さで春翔はそう言い、ふわっと微笑む。




当然私はパニックで声も出ない。


いやそれどころか口は半開きのまま動かない。




「こ、婚...」



「あ、こんにゃくじゃないよ?婚約者!」




分かってるわ!!!



この状況でこんにゃくなわけ...舐められてるな、私。




「って、そうじゃなくて!!」




「ん?」




「なんであんな嘘ついたんですか!?大きなパーティーなのに!!
私メイドですよね!?婚約なんてしてないじゃないですか!!」




私は怒っているというのに、春翔はいつもと変わらない涼しい顔をしているからムカつく。



なんでこんなに冷静なの!?




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