幼聖女はお昼寝したいだけなのに
目が覚めたら、屋根の上に居た。
 赤い煉瓦の、大きな屋敷だということは寝惚け頭でも理解できた。

(どうしてこんなところに居るんだっけ)

 考えるが、とにかく眠気が強くて頭が回らない。いや、すぐに思い浮かぶと言えば思い浮かぶことはあるが理解はできてもその先を考えることが面倒になったのだ。
 だからとりあえずもう一度寝ることにした。

 寝て起きて、頭がすっきりしてたら考えればいい。
 屋根の上に居るからだろうか、ぽかぽかの太陽の陽気は眠りを増長させるだけである。

 大きなあくびをしてまたゆっくりと夢の中に堕ちていく――つもりだったが、真っ黒な大鷲が自分を捉えているのが視界に見えた。

(うーん……)

 これは危ないな、と頭ではわかっているが動ける気力はない。
 抵抗をしようと思えば抵抗できるだろう。自分の3倍以上もの大きさの鷲を撃退することは簡単にできる。

(いや、でも待てよ……?)

 良いこと思い付いた。から、鷲の爪が襲い掛かるが大人しく受け入れる。
 にぃと口角を上げそのまま大鷲に掴まれて空へと高く飛び上がる。

(おー空を飛んでいる気分だな)

 鷲の爪が深く体に食い込んで若干痛いし苦しいがこの圧迫感は悪くない。またもう一眠りできそうだ。

 また眠りへと落ちている間に、大鷲の巣へと連れて行かれるのであった。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop