君を知るたびに、恋を知る【短編】
あんな表情、知らない
彼と―――夏樹くんと、目が合う事なんて今までにあっただろうか。


………ああ、一度だけ、あったような気がする。


けれど確かその時は、嬉しさよりも照れ臭い気持ちの方が大きくて、どういう反応したのか記憶が曖昧になっている。


そのため、目が合ったかどうかというのはいまいち確信が持てない。


私は、じ、と彼の切れ長の目を見つめる。


恥ずかしくて、目を逸らしたい衝動に駆られるけれど、こんな機会はもう二度とないかも知れない。


だからこそ目を逸らす事が出来ないのだ。
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