先生はめんどくさがり。



次の日、玄関を出れば啓太が私を待っている。


いつものことなのに、これからはそのいつもが崩れていくんだ。





「おはよ」


「よ」





この道を歩くのは、毎日同じなのに。


今日は2人の間になんの話も流れない。





「普通に緊張すんな」


「やめてよ。私まで緊張するじゃん」





と、そう一言話せば、私たちは元に戻る。



さっきまで沈黙だったのが嘘のように、今では話し込んでしまう。


不思議なんだよね。


だから幼馴染みなんだよ、きっと。

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