俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
問題児がいるのなら、嫌いな世界にも飛び込める
その招待状が家に届いたのは、異文化交流会から二ヶ月ほどが経った頃だった。

ラス国の国花であるミモザの花が描かれたその招待状は、ラス国の貴族が送ってきたものだった。


リーバス・ヴィンヘルム様。
私の屋敷でパーティーを開催いたします。
世界平和対策本部の議長として、どうかご参加いただきたいと思っております。
参加するのは、各国の著名人や貴族です。
他の対策本部の方々にも、参加していただけると幸いです。
お越しの際には、この招待状をお持ちください。
モーリス・ベルベット


全く聞いたこともない貴族の名前だ。俺はため息をつきながら、招待状をテーブルの上に置く。ベルが心配そうな目で俺を見つめた。

この貴族が招待状を送ってきたのは、おそらく俺が世界平和対策本部の議長という名誉ある職をもらったからだろう。そうでなければ、ただの警官に貴族からの招待状はおろか、手紙すらも届かない。

おそらくこの貴族は、俺や対策本部の仲間たちと仲がいいのだと周りに自慢をしたいのだ。きっと会場に行けば、仲がいいふりをしろと頼まれるはずだ。
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