終わりは始まりか ~私達の場合~
11
私は横に寝ている陽輝の気配で目が覚めた。

カーテンの向こうはもう明るくなっている。

「ん?もう起きたの、陽輝。」

私に手を出してくる陽輝の方に私は身体を向けようとした。

「あっ。」

私の腰の部分に手が掛かっている。

「麻生くん…?」

確か麻生くんには隣の和室に布団を引いたはずだった。

私の後ろから、麻生くんの心地良さそうな寝息が聞こえる。

いつの間にこの部屋にやって来たんだろう。

そんな事に気を取られていると、陽輝は私を無理やり乗り越えて、麻生くんの顔に手を伸ばした。

「あ…、れ?」

麻生くんも陽輝に起こされてしまった。

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