チャンスをもう一度

次の日・・大学に行くと
同じ学科の女の子から
「望海、藤本君と別れたの?」
「ううん、どうして?」
「そうなんだ。藤本君が女の子と
腕なんか組んでいたからさ。
たまたま、だったのかな。」
「わからない。
陽翔にまだ合ってないし。
でも、ありがとう。教えてくれて。」
「なんかさ、藤本君と望海って
凄く良いカップルだと思ってみてるんだ。
美男美女なのに、高飛車な所ないし
二人がベタベタしていても
穏やかな空気が流れていて
ああ、いいなぁ、こんなカップルと
回りも皆言ってるよ。」
と、言われて
みんながそんな風に思っていてくれてる
何て知らなかったから
凄く嬉しかった。

陽翔から調度LINEが来て
『昨日、LINEを返せなくてごめん。
ランチ一緒にしよう
会わせたいやつもいるから。』
と、来ていて
とりあえず
『わかった。』
と、返した。

会わせたいやつって
幼馴染み?それとも女の子?
まあ、お昼にランチにいけばわかるか
と、思っていた。

お昼になり
いつものカフェに行くと
陽翔がいて、手を振っていた。

私も手を振り替えし
近づくと
陽翔の隣に女の子が座っていた。

私はペコリと頭を下げて
陽翔の前に腰をおろした。

私が座ると陽翔は、
すぐに私の手を握り締めて

「望海。幼馴染みの絢菜(あやな)。
生まれたときから
高校一年まで隣に住んでいて
高校二年から親父さんの仕事で
アメリカに行ったけど
おじさんもやっと日本へ戻れるように
なったんだって。
ここの大学の編入を受けて
俺と同じ経済科みたいなんだ。」
「そうなの。幼馴染みさんって
女性の方だったんだね。
初めてまして本小路 望海です。」
と、言うと
「西本 絢菜(にしもとあやな)です。
私達ずっと一緒だと思っていたのに。
パパの転勤で離れてしまったの
ねぇ、ひかる。』
と、絢菜さんは強調して言ってきたが

陽翔は、私の手を撫でながら
「部屋、綺麗にした?
今度は、俺の部屋もやって。」
と、言うから
「陽翔の部屋、きれいじゃん。」
と、言うと
「望海に綺麗にしてもらいたいんだ。」
と、言うから
「う~ん、わかった。
    でも、いつするの?」
「今日は?昨日一緒に入れなかったから。」
「今日?わか・・・」
と、言おうとしたら
「えっ、家に帰らないの?
私、まだ一人で通学できないよ。
ひかる、一緒に帰ろうよ。」
と、ひかるの腕を両手で掴んで
絢菜さんが言うと
「えっ、でもそうか、そうだな。
ごめん望海。
こいつがなれるまで待つよ。
おばさんに頼まれてるから·····
部屋の換気を頼んでいい?
ついでに望海の思うように。
部屋を変えてくれたら嬉しい。」
と、言われて
「気が向いたらね。」
と、言いながら
ランチを食べて
陽翔とわかれた。

なんだろう、なんか違和感
それに、陽翔は絢菜さんの
いいなりなんだ。
と、陽翔から預かった部屋の鍵を
見ながら考えていた。

陽翔の絢菜さんの噂は
瞬く間に広がり

絢菜さんが陽翔の新しい恋人だと
回りから言われていた。
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