愛って何よ?
それからすぐに打ち合わせを済ませて、商談へと向かった。

大口の契約ともなると、もっと物々しい空気になるのかと思っていたけれど二人は懐に入るのがうまくて終始和やかなまま終えた。

時々営業に同行する事はあるけれど、この二人は本当に凄いと思う。


「今日はありがとうございました。
おかげさまで、スムーズに契約ができました」

野村くんが関谷さんに挨拶をしながら助手席に乗り込む。
私は後部座席でその様子を見ていた。

「こちらこそ、ありがとうございました。
これからもお世話になると思いますので、よろしくお願いします。
今晩はよろしかったら、お食事の場を設けさせていただきたいのですがよろしいですか?」

関谷さんのお誘いに私と野村くんは快諾をして、まだトランクに積んだままだった私達の荷物をホテルに置いてチェックインを済ませた。

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