王様生徒会長と最弱ヒーロー

教室へ行くと今日もやっぱり
私の机はそこにはなかった。
私は、この学校では最弱の
賤民(せんみん)にあたる位置にいる。
だから机を放り出されたくらいで
文句は言えない。

いつも通り、焼却炉に捨てられていた
机とイスを取り出すと王様の手下達が
私の事を嘲笑っていた。

都「ごっめーん。
手が滑っちゃった。」

水をかけられる事なんて
もう慣れっこだ。

都「もうやだー!
櫻田さん、びしょ濡れー!
超ウケるんだけどっ!!」

こんな罵倒どうって事ない。

都さん達がいなくなると
私はハンカチを取り出し
髪の毛を拭いた。
でも、当たり前だけど
こんな小さなハンカチじゃ
用を足さない。
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