*君に溺愛*
「俺、ルナにちゃんと伝える‼
今から行ってくる‼」

「ああ、頑張れ雅‼」

慧も、、

「頑張れ、雅」


葵も、、

頑張れって言ってくれる。

皆に力を貰ったから、負けやしない。
バイクに股がり、ルナのアパートに向かった。

ルナにちゃんと伝える。
君が好きって伝える。

君が、、好きって…………。



「ありがとうございます、廉先輩。
助かりました‼」


廉………?先輩って。

何で?

「いや、またなんかあったら行ってね。
じゃあ、俺はこれで」

若王子は、アパートの二階の階段をのぼった。

"ルナと一番近い場所にいるのは、雅だろ"ーー


近くないじゃん。

ルナのすぐ側にいるのは、俺じゃないじゃん。

ルナを見たら、笑ってる。

ルナには、いつも悲しい顔ばかりさせてた。
なのに、あんなに笑えるのは先輩だから?

俺は静かにその場を後にした。
倉庫に戻るつもりすら、無い。

ただ、バイクを飛ばした。

6月の夜は、少しばかり寒かった。

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