*君に溺愛*
「アミ………?大丈夫?意識ある?」 

立ったまま、固まるアミが、フルフル震え出した。

「あり得ないよ、なんで!?

姫になれるかもなんだよ?もったいない‼」

姫ってそんなに憧れるモノ…………?

私には分からない。

「私にはわからないよ。
諦めないって言われたし ………」

こう言うのなんて、言うんだっけ?

愛が重いと、言うかーー。


「溺愛されてんね、ルナ。
羨ましい‼」


そうそう、溺愛。

溺れる愛と書いて溺愛。

金髪の彼が、私に溺愛…………?


私は、首を傾げた。



ーーーーーーーーー

「あれが、南 ルナちゃんか。

雅、チャラい人嫌いって凹み過ぎじゃん?」

廊下を見たら、それは愛しい彼女。

ふわふわの長い茶色の髪。
パッチリ、まんまる目に色白、華奢な女の子。

入学式。
無理矢理、引きずられる様に親に連れて来られ、ダルそうに受けた入学式だったんだけど。

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