あなただけが好きだから




蓮は私を優しく抱き締めて頭を撫でてくれた。




「うん、ごめんな……」




「だって蓮冷たくなってくるんだもん……」




「ごめん」




これまでの寂しさ、悲しさ、全部が溢れて止まらない。




そのくせ私を撫でる手つきはとても優しくて。
それが嬉しいのに余計に辛くて。



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