もう一度、君と初恋を。







「俺が忘れさせてあげるから。」



「翔くん…。」



「だから、俺とのこと、考えてくれないかな。」



…私は、その言葉に甘えてもいいの?



友希のことを忘れたいのは本当のことだけど、翔くんを利用するなんて、そんなこと…。



「俺は本気だから。返事はすぐじゃなくてもいいから、考えといて。」



「…っあ、翔くん…っ。」



私が呼び止める前に翔くんは出て行ってしまった。



……どうしよう。



私は、どうするのが正解なの?





…その答えは、すぐに出るはずがなかった。






< 69 / 93 >

この作品をシェア

pagetop