儚く消えそうな、あなたの光り.:.:*.:..*.:...




..:.*:::*.:...*::.:*:.:**...::..




「寒い!!!」


暖房が効いていた電車から降りると、冷たい風が身体にあたる。

両手をブレザーのポケットにしまうと、背中を丸め縮こまる。


「芽生!!早くしないと、5時の点灯式に間に合わないよ!?」


駅の改札を通り抜け、前を歩く麻衣子が振り返りそう言った。

「はいはい」

麻衣子も同じような格好をしているのに、寒くないんだろうか?

「てか…」

思っていた通り、駅前はたくさんの人で混雑している。

後ろを振り返って手招きしている麻衣子には、さっきから人がぶつかっている。

私が真っ直ぐ歩いているだけでも、何人かが通りすがりに肩にぶつかって来た。


それだけ点灯式の影響なのか、駅周辺は混雑している。









< 3 / 67 >

この作品をシェア

pagetop