家庭訪問は恋の始まり
「私が気づいた時は、毎回、ご連絡させて
いただいてます。
この中にも、何人かご連絡して、必要なら
私の仕事帰りに届けますとお話をした方が
いらっしゃいます。」

「あ、うちも連絡をいただきましたよ。」

そうおっしゃってくださったのは、莉乃(りの)ちゃんのお母さん。

「漢字ドリルの宿題の日で、ノートが
引き出しに入ったままになってたからって。」

それを受けて、私は補足する。

「ただ、先生によっては、忘れた本人の責任だ
とおっしゃって、そのままにされる方も
多いので、2年生になったら気をつけて
くださいね。」

「じゃあ、なんで神山先生はわざわざ連絡を
するんですか。」

御岳さんは、攻撃の手を緩めない。

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