家庭訪問は恋の始まり
扉が開くと、目の前には、バージンロードに見立てた赤いカーペット。

その先に、ゆっくん。

ゆっくりとカーペットを進み、父のもとを離れて、ゆっくんの腕を取る。

参列者の前で愛を誓い、婚姻届にサインをする。

指輪も、さっきのベールガールとベールボーイが運んできてくれた。

ゆっくんに指輪をはめてもらい、私もゆっくんに指輪をはめる。

誓いのキスは…額。

だって、子供の前でキスって、なんか違う気がして…

だから、額。

ゆっくんは、背が高いから、額が丁度いい。


そのまま披露宴に入り、しばらくして、突然扉が開いて、スポットライトが入り口に当たった。

何!?

私が驚いていると、扉の左右から子供たちが現れて並んだ。

と同時にピアノの音色が流れる。

見れば、招待客の1人、学年主任の松井先生がピアノを弾いている。

音楽の先生だけあって、うっとりするほど綺麗な音色。

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