家庭訪問は恋の始まり
「明日?」

『約束しただろ?
家庭訪問。』

「ほんとに来るの?」

『ほんとに行くよ。
夕凪に会いたいし。』

「……… 」

『何? ダメ?』

「ダメじゃないけど… 」

『じゃあ、何時がいい?』

「え?」

『夕凪の都合に合わせるよ。』

「じゃ、じゃあ、10時。」

『了解。
明日、楽しみにしてる。』

「うん。」

『じゃ、夕凪、おやすみ。好きだよ。』

「お、おやすみなさい。」


はぁぁぁ…

なんで、毎回、電話だけで、こんなに疲れるんだろう。

気づけば、焦って、うろたえて、敬語もうまく使えなくて、思いっきりタメ口だったりするし。

明日、私、大丈夫かな。

心臓が壊れるんじゃないかな。


もう、お風呂に入って寝よっ!

明日は早起きして、掃除機をかけなきゃいけないし。

あぁ、でも、明日、うちで何するの?

まさか、そういう事はしないよね?

だって、付き合ってないし、8ヶ月も待つって言ってくれたし。

< 99 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop