お前に惚れたオレ
花火がラストに入ったぐらいの時。

「おい!!! そこっ!!! イチャつくなやァ!!」
 陽太がすねたように言った。陽太が見ている方を見てみると、陸と美咲が軽く手を繋いでた。
(そうや…。2人は付き合っとったんや。)
「ええやないか(笑)」
 昔、陽太は美咲に片思いしとった。一回、告白したらしいけど…そういうキャラじゃない陽太は、あっさりスルーされてもた。
「ふんっ!!!」
「かわいいなァ… 陽太!!!(笑)」
 オレは陽太をよしよしした。オレら6人は、中学校からの同級生で…。今年、高校一年生になった。中学校の時は、そんなに仲良くなかったオレらも、同じクラスになったことによって、『親友』になっとった。
 オレらは、学校生活で、ほとんどの時を一緒にすごしとった。
「お前らに隠しとってん。 ゴメンっっ!!!」
 いきなり優希が立ち上がった。ともに、桃花も立ち上がった。
(って…おいおい、まさか、お前ら………)
「あたしら、昨日から付き合ってるねんっ!!!」
 桃花が、優希を軽く見上げた。
「オレが告ってん。そしたら両思いやってん(笑)」
 おいおい…。じゃあ、この6人の中で彼氏・彼女のカップルが2組あって、カップルじゃないのは、オレと陽太だけ!!!?
(ははは…。おめでとうさん...)
 目が点になるオレと、陽太を取り残して、2組のカップルは、花火が終わってからもイチャイチャしとった…。
「じゃあ、オレと陽太はお邪魔みたいやから、2人づつで解散しよか~。」
「せやな。そうしよ。」
 やたらニコニコしとる優希と陸…。
「それでは、サイナラ~~。」
 オレは陽太を連れて屋台をまわろうと思っとった...


     『『バイバァーイ』』

      それぞれ無事解散。
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