雪の王子様




「ナツキ、風嘉ちゃんよ。」




そう言って襖を開けた。




「え!?風嘉!?」




目が合うとびっくりしたナツキの声が真っ直ぐに聞こえてきた。




「どうしたの!?」




何か動揺してる?




「あはっ、来ちゃった☆」




何も理由がなかった私は、笑って誤魔化した。




「風嘉ちゃん思い出したのかいねぇ。良かっわねぇ。」




おばあさんはそう言って出ていった。




思い出したって…




何が?




私が何かを思い出したの?




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