愛のない部屋

雨音と後悔


代わり映えのない毎日が続く。

最近は残業続きで仕事中心の生活を送っているせいか、峰岸と顔を合わせることは少ない。


必要以上にお互いのライフスタイルに干渉しないというスタンスで、なんとか上手くやっている。


「これもお願い」

「はい」


増える書類の束。今夜も終電まで残業になりそう。


大手企業に分類されるであろう電気メーカーの経理を担当している。



宮瀬 沙奈(みやせ さな)、26歳。



仕事、恋、遊び。
それらに全力投球するOLには程遠い気がします。


恋人はまだしも友達すらいない私は、相当つまらない女。


会社の人とは上手く付き合ってはいるけれど、社外での交流は一切しない。


仕事仲間は、仕事をする時だけ存在していればいい……いつからそんな寂しい考え方になったのか、振り返らなくても分かる。



今まで友達と呼べる仲間を作れなかった私は、ただただ孤独だった。




愛されることを知らず、いつもひとり。



私はたぶん、暗い女。

だから強がってでも寂しさを隠そうといつも必死になる。



自分を偽ることには、もう慣れた。


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