雨の降るここでお日様が手を差し伸べる

分かち合い

俺は午後の仕事を終え医局で帰る支度をしていた。すると




「すいません。あの...。槙野優衣ちゃんの病室ってどこでしょうか?」





と、優衣ちゃんと同じくらいの女の人が尋ねてきた。



「え?!あ、優衣の部屋ですね、私も今行くところだったんでいっしょにいきましょう。」





「あ、 はい!ありがとうございます!
ところで今優衣って呼んでましたがどのような関係なのでしょうか?」





「あ、俺ですか?俺は、佐藤叶夢っていいます。優衣の主治医で、、、彼氏、、です。」







「か、彼氏?!」






「あ、でもちゃんと俺本気だし優衣をもてあそんでるわけではありません。」






「あ、はい(笑)
いや、そういうことを言いたいんじゃなくてあの優衣に心を許せる人ができるなんて、
少し会わない間に優衣めっちゃ頑張ってるなーって」






「はい。優衣すごく頑張ってますよ。
ところであなたは?」





「あ、私
星野彩絵《ほしのさえ》っていいます。
優衣と同じ施設で住んでるんです。」






「あ、そうなんですね。
優衣施設の子と勉強のことで喧嘩しちゃったって言っていたんですよ。」





「え?!優衣そんなこと言ったんですか?」






「違うんですか?」





「優衣が出ていったのは私が原因なんです。
優衣が学校でなかなか上手くいかないみたいで施設に担任の先生がきていたんです。
だから、先生が帰ったあと

そんなんだと大人になれない
って自立出来ない

って言ってしまって、優衣なりに一生懸命頑張ってるの分かってたんですけど怒っちゃって...。それで優衣出て行っちゃって夜に救急搬送されたって聞いて取り返しのつかないことしちゃったなって」






「そうなんですね、、、。」






「優衣にあってちゃんと謝らなきゃなって思って今日来てみたんです。部活あってこんな時間になってしまいましたが...。」






「大丈夫ですよ。優衣多分沙絵さんのことそんなに怒ってないと思いますよ?」





「そう言って貰えると嬉しいです。」






「ここです。」






そう言って優衣の病室のドアを開けた。

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