シエルとプリュイ-ある愛の話-
2.銀河鉄道の出発(全12ページ)
空を眺めていた。雲一つない五月晴れだ。

そうやってぼうやりと立ったり座ったりしていると、何かが落ちる音がした。

音の方向を見るとそこには妹のプリュイが立っていた。その表情は驚いていた。


「シエル…30分以上はそこにいるよね…身体平気なの!?」


どうやら俺を心配して言うようだ。ちなみにシエルと言うのは俺の名前である。


「平気だからいるんだよ」


そう、プリュイに告げた。プリュイはむっとした表情のままだ。

俺が病気になってからしっかりし始めたのはいいが、

逆に監視の目が厳しくなった気がして困る。


「発作出てからじゃ遅いんだから、とっとと戻るのっ」
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