夢への一歩
新たな出会い

兄と受験勉強

ここは、病室。

高校三年生であるかいとは心臓病をかかえながら、憧れの兄のように医者になるべく受験勉強をしていた。

かいとの兄、優は今年研修を終え、医者になったのだ。

患者さんから評判がいい。もちろん看護師さんから、先輩の医者の方々からの評判がいい完璧の医者だ。

噂をすれば、兄兼主治医である優がやってきた。

優「よっ勉強はどうだ?」

かいと「ここの問題がわからないんだけど」

かいとは体調の都合で学校にはたまにしかいけず、このようにしてわからない問題があれば、優に聞くようにしている。

優「これは、こうして……」

優の説明は参考書よりもわかりやすい、そう思いながらかいとは、今日も優の解説を聞いていた。

優「こうやったら、解けるはず……」

優が問題を解くアドバイスをする

かいと「本当だ」

優「凄いだろ」

ちょっと自慢気に優は言った。

かいと「医者として当たり前だろ」

かいとは少し照れながらいった。
内心は優に教えてもらえて嬉しいのである。

優「まあね」

優「あっバイタルチェック忘れるところだった」

かいと「麻友子さんに怒られるところだったね」

かいとは自分の仕事を忘れるくらい、熱心に勉強を教えてくれる兄のことがたくましく思った。

優「うん、異常なし、しばらく様子みて変化無かったら一時退院しようか」

病気で長い間、入院生活をしていたかいとにとっては嬉しい言葉だった。

かいと「ありがとう、兄さん」

優「どういたしまして、じゃ医局に戻るね」

優は医局に戻った。



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