夢への一歩
翌日、二人は結婚の挨拶をしに院長室に訪れた。
なぜなら、病院の院長は優の父親、理事長は優の母親が、名誉教授に麻友子の父親、準教授は麻友子の母親
が努めており、親族を集めるなら院長室が適しているからだ。

■院長室

優「この度は、新城優と」

麻友子「渡部麻友子は」

優「結婚をさせていただきます」

独特の雰囲気がある中、優と麻友子は結婚の挨拶をした。

院長「おめでとう」

院長からお祝いの言葉を貰ったふたりは嬉しかった。
そして、いよいよ結婚するのだと思った。

名誉教授「籍はいついれるのかね?」

優「明日いれさせていただきます」

麻友子「丁度ふたり空いていますので」

理事長「この仕事はなかなか予定が合わないですもの」

準教授「気をつけていってくださいね」

優、麻友子「はい」

こうして、ふたりは結婚の挨拶を済ませたのであった。

■かいとの部屋

院長室を訪れた、優と麻友子はかいとに籍をいれることを報告していた。

優は、眠っているかいとの頭を撫でる。

優「かいと、麻友子と結婚する」

麻友子「姉さんとしてよろしくね」

すると、かいとの指が動いた。
真っ先に反応したのは、優だった。

優「かいとの指が動いたぞ」

麻友子「本当に?」

二人が去ろうとしたそのとき

かいと「……おめでと……う」

麻友子「なんか、空耳が聞こえたんだけど」

優「嘘だろ?」

優が振り向くと、目を覚ましたかいとと目があった。

かいと「ただいま……兄さん」

優「おっかえりーーかいとーー」

嬉しすぎて、優は叫んでいた。

麻友子「かっかいと君」

麻友子も驚き、そして喜んだ。

数日前まで、静かな病室が賑やかになっていた。

かいと「結婚おめでとう」

優「明日、籍いれにいくんだよな麻友子」

麻友子「そうね」

ふたりは嬉しそうに話していた。
しかし、麻友子に急患がはいる。
内容は、絵莉が副作用で意識を無くしたというものだった。

麻友子「了解、すぐいく」

優「急患か?」

麻友子「……うん」

そういうと麻友子は急いで絵莉の病室にいくのであった。

その様子をかいとは心配そうにみつめていた。
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