王子様は甘いのがお好き
その言葉の意味はわかっている。

…つまりは、そう言うことだ。

「ここにいるのは、僕と君の2人だけだ」

「そ、そうですね…」

私が返事をしたら、社長が見つめてきた。

「ここで、ですか…?」

私がそう聞いたら、
「マズいかな?」

社長は首を傾げた。

それに対して私は彼の頬を両手で包み込むと、自分から唇を重ねた。

すぐに唇を離すと、
「この時間に会社に残っているのは、私と社長だけだと思います。

仮に誰かがいたとしても、社長室にくることなんてないでしょうし…」
と、言った。

「何だか悪いことをしてるみたいだね」

社長はフフッと笑った。

「先に“欲しい”って言ったのは、社長ですよ?」

そう言った私に、
「君はそれに答えた共犯者だよ」

社長はそう返事をすると、唇を重ねた。
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