【最愛婚シリーズ】俺に堕ちろ~俺様社長の極甘な溺愛包囲網
エピローグ
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四月。皆川ひよりになったわたしは引っ越しの準備をしていた。

駿也が仕事の拠点をニューヨークに移すことになったので、数ヶ月前に仕事も辞め彼と一緒に渡米するための準備をしていた。

海外旅行の経験が、駿也と行ったバリ旅行だけのわたしにとっては大きな決断だったけれど彼が一緒だと思うとそう不安にもならなかった。むしろ離れているほうがつらいだろう。

日本での仕事を片付けなくてはならない駿也は、これまで以上に忙しく帰宅も毎日午前様だ。

それでも毎日顔を見られるのでやっぱり結婚してよかったなと思う。

「さてと、後は駿也の私物だけなんだけど……どうしようかな」

適当にしてくれていいとは言われているものの、夫婦といえどなんとなく気が引ける。

他の女の写真とか出てきたら修羅場だな。

ドラマの見過ぎなのか、変な妄想をしてしまう。

しかしそのまま放置しておいても、駿也が自分で荷造りする時間なんて皆無なのだ。

後から焦って始めるよりは、さっさと終わらせてしまっておくほうがいい。

書斎のデスクの引き出しを順番に開けていき、段ボールに整理して詰める。

順番に片付けていき、鍵付きの引き出しを開けやけに軽いなと思った瞬間、わたしの動きが止まった。
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