恋愛の仕方おしえます。
それから乾杯した俺たちは
最初、たわいも無い話で盛り上がっていた。
そのうち赤ワインまで飲み出した頃には
藍川の顔が赤く染まっている事に気づく。
「…大丈夫か?既に顔赤くなってきたけど。」
「もちろん!まだまだ余裕だけど。」
「…ならいいけど。
酒弱いなら無理すんなよ。」
「…あっ、ていうか…すみません。
料理やお酒が美味しくて、
つい酔いしれてしまって…。
私いつの間にか敬語じゃなくなってました…。」
「いいよ。今日は無礼講で。
対等に話し合える良い機会だろ。
仕事じゃこんな会話もできないからな。」
「…ですね。ありがとうございます。」
「今なら、そうだな。
質問があるならなんでも答えてやるよ。」
「えっ!それってどんな質問でもいいんですか?」
「おー。いいよ。」
「仕事以外の事でも…?」
「勿論。」
「じゃ、じゃあ…!」
挙手する酔っ払いの藍川を
「はい。藍川伊織さん。」
適当に名指しする。
「あの〜、
………恋愛ってどうするんですか?」
・
・
・
こんな真剣な顔をして
突然、何を聞いてきてんだよこいつは?
…なんでも質問に答えるとは言ったけど…
あまりにも純粋すぎて…。
普段真面目な女から、
そんな事言われたら。
メチャクチャに
壊してしまいたくなる。
「そんなに興味があるなら、
俺が教えてやるよ。」