冷めた病室とあなたがいた時間
同じ空気が充満する
この空間に
新しい人は中々来ないらしい

この病棟を知り尽くした 同じ子供たちが

この毎日に 笑っている

どうして同じ生き物なのにこう

キラキラしてるのだろうか

それが上辺だけだとしても 私には羨ましいんだ

……

寝る時間になるまで
私に話しかける人はいなかった
目が合っても 私が逸らしてしまうから
私が 同じ子供と距離をとっているから。


☀✨


ピンポーン

陽気な音で看護師さんが朝を知らせる

朝の支度を済ませ私は みんなと同じように

食堂へ足を進めていた。

私と同じ子供が 私とは違う声で 表情で

食べ物に感謝をする

そんな景色を見て 私はその真似をする

〝いただきます〟

今日は新しい子が入院するらしく

看護師の数が多い。

この時期は特に多いらしい

そういう周りの話し声を聞いた


私には関係ないかな そう思うのも

当たり前に化して なんの変わりもなく


ご飯を食べ終わった
私は私の病室に 足を運ぶ。

一人で何もしない 孤独に呑まれた病室は

空気が薄くて クラクラした。

ぐるぐるぐるぐる 同じ場所で回ってる

〝気持ち悪い〟

笑い声が 歌い声が。

いつになったら 外に出れるのだろうか




空気が重くなって、耐えきれなくなって、


私はドアノブを捻りホールへ出る。


そこには〝新しい子〟と〝みんな〟が
笑っていた。

その声はそれほど 嫌ではなかった。

モノクロには 貴方だけが映える


【ねぇ、貴方が色を連れてきたの?】
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