麻布十番の妖遊戯
 自分一人で遊んでいるだけならまだしも、女子(おなご)をとっかえひっかえし、中には本気にさせるだけさせて放ったらかしにした女子もいた。

 その女子が両親の元にまで現れ、自分の元から消えた大吉の行方を探していると言いに来た。
 一人二人の話ではなかったのだ。

 そんなことは御構い無しと、この世のありとあらゆる遊びを知りたい大吉は、世の中の一般的にある一通りの遊びじゃ飽き足らず、裏の遊びにも手を出すようになっていった。

 その頃にもなると大吉の遊びっぷりと金の使いっぷりは悪い噂となって、闇の商売を生業とする輩の間でぽつぽつと話に上がるようになっていた。

 悪い奴に限って人当たりがよい。
 人の裏表を読めぬ大吉なんかすぐに餌食にされる。

 赤子の手をひねるより簡単だった。
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