パクチーの王様
いや、兄は、ルックスは悪くないし、頭もいいかもしれないが。
なんというかこう、逸人とは正反対な感じにざっくりな人なのだ。
「あの適当な感じ。
俺には真似できん」
尊敬する、と大真面目に語る逸人に、
「じゃあ、私のことも尊敬してくださいよ」
と兄とそっくりな、ざっくり感を持つ芽以が言ってみると、逸人は、
「尊敬してないこともない」
と言う。
え? と思って見上げた芽以の頬に、逸人はいきなり唇で触れてきた。
えー……。
ちょっとどう反応していいのかわからずに固まってしまう。