流星サイダー
どのくらい、そうしてたのか。
気が付けばあたしを見下ろす空には
幾つもの星が輝いていて。
「っくしゅ!」
と、出たくしゃみに、マフラーすら巻いていない事に気が付いた。
コートも、手袋も、そしてお気に入りのマフラーも
全部学校に置いて来てしまったあたしは
制服姿のまま、自分自身を抱き締めるように腕をさする。
高台から臨む、見慣れた景色。
人一人いない公園で
舞い上がる白い息を見つめ、あの日の事を思い出した。
『うー、寒ぃ~っ。』
『当たり前じゃん、そんな格好して。』
身震いして、思わず笑いがこぼれる。
つい最近の出来事のはずなのに
今はもう、遠い昔のよう。
あの時は、壱星と離れたいって思ってたくせに。
…どこまであたしはバカなのかな。
だけど過去には戻れない。
録画したドラマのように、現実は巻き戻せない。
今のあたしに
後悔なんて、無意味でしかないんだ。
「バカじゃん、あたし…。」
隣にない温もりを
今更探してしまうなんて
本当、バカすぎて泣けてくる。