3秒後、きみと恋がはじまる。




『……桃』






朦朧とする意識の中で。


大好きなきみが、2度目の私の名前を呼んだ声が。



そっと近付いた、茜くんの体温が。



そして、唇に触れた、優しくて甘いそれが。




気のせいだったのか、夢だったのか、私の都合のいい妄想だったのかは分からない。



私は睡魔に身を任せながら、茜くんと初めてのキスをする、そんな幸せな夢を見ていた。




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