隣人はクールな同期でした。

それぞれの変化。

煌月が酔っ払ってマンションに帰ってきた翌朝。
あの後は大丈夫だったのか心配で
念のため部屋のチャイムを鳴らしてみたけど反応はなく
しっかり施錠もしてあったから
どうやらいつの間にか出て行ったらしい。


「アレだけ悪酔いしてたのに
 タフだなぁ」


なんて呑気な事を思ったけど
アイツはイロイロ悩んでたんだ。

アレだけの荒れた飲み方をした理由が
まさかアタシの事故の一件を
ずっと引きずっているからだとは思わなかったワケで…


「何もしてあげられなかったな…」


知らなかった…なんて
一番最低だよね。




そしてもう1人――





「陽向さん、広告雑誌が出来ました」

「あ、あぁ。
 ありがとう…」


陽向さんからは
あからさまに避けられてるし。


「内容をチェックしてもらって
 何かありましたら言ってください」

「あ、あぁ…そう、だな」


アタシと仕事するのも
やりづらいんだろうけど
目も合わせないし
動揺してるのがバレバレすぎて
このままだと仕事に支障が出るレベル。


「陽向さん。
 そんなにアタシを避けないでください」

「え!?」


なぜ驚く。
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