ひと夏の恋をキミと
愛美はすごく優しそうな表情だった。


好き…。


あの不思議な感覚は
”好き”って感情なのかな?


「よく、分からないんだ。正直。
誰かを好きになったことないし。
ただ、陽輝君と居ると
昔の自分に戻ったみたいになる。
病気になる前の私。
些細な事が楽しくて仕方ないの。
でも、まだ知り合って二日目だし…。」


気付けばそんな事を言っていた。


「姫奈、好きになるのに
時間は関係ない!
実際私たちがそうでしょ?」


エッヘンと泣きはらした目で
威張る愛美。
確かにそう言われたらそうなんだけど…。


「姫奈、誰かを好きになるって
本当に突然なんだよ。
自分じゃ決められない。
恋する権利はみんな平等にあるんだよ?」
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