あなたに恋のお届けものです
「だって、俺は寮母の息子だから。」
悠里が…寮母の息子?
「俺はここの生徒じゃない。でも、寮母の息子だからここに置かせてもらってる。俺のほうが立場が下でしょ?こんなやつが人の名前を呼び捨てなんてできない。」

悠里…?
悠里は悲しそうに目をつぶった。
「それに…いや、何でもない。」

悠里はすぐに表情を変えて笑顔になった。
「さっ、急がなきゃ。またギリギリになっちゃうよ。」
「あっ…うん。」

悠里はさっき何を言いかけたんだろう。
…でも、悠里に聞くことはできなかった。



三日目朝

えっと、今日は美術部か…。先輩はあぁ言ったけど大丈夫かな?先輩は、きっと私のある意味素晴らしい芸術的センスを知らないだろうしな…。

そう思ってためしに書いてみた猫ちゃんはムンクの叫びのようだった。(ってどんなだよ!take2)

「おはよー!有紗。」
「おはよー!真由子。」

今日も有紗は安定のかわいさ。ゲームのキャラってかっこいいか可愛いかの二択しかないよね…。
「ん?真由子どうしたの?」
「いや…有紗って可愛すぎ。ツインテール似合ってるし、目大きいし、まつげ長いし。」

「そんなことないよー。真由子だって髪サラサラだし、目ぱっちりだし。」
「いやいや…。おせじ言わなくても。」

「そうそう。こいつのどこが可愛いんだよ。」

…うん。その通り…って松田君!
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