あなたに恋のお届けものです
***
キーンコーンカーンコーン

「起立!きおつけ、礼!」

「お願いします!」
ある日のこと。

「えー。今日は体育祭のことについてです。」
ざわざわとクラスがうるさくなった。

そっか…、もうそんな季節なのか。 

本来なら文化祭も春にあるのだが、私がこの世界に来たのは9月下旬頃のため、セレーナ学園で初めての行事だ。
「楽しみだねー。真由子。」

「だねー!有紗」


黒板には競技が書き込まれていく。
高校男女混合リレー、団対抗リレー、借り物競争、騎馬戦(男子のみ)、応援団、綱引き、100メートル走、…など。

「真由子は何出る?」
「うーん…。」
応援団はクラスで2人。それ以外は必ず一つに出たら何個でも出ていい。
「有紗は?」
「借り物競争。」

「じゃあ私もそうしよっかな。」

私と有紗は借り物競争になった。
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