一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
「何言ってるんだ、俺は二人を応援してるよ」
蓮くんに抱きしめられているから、社長さんの表情は見えなかったけれど、声でなんとなく困ってるなということはわかった。
「いや、わからない。
こんな可愛い子を誰も見逃すはずがないから」
…蓮くんの思考は、一体どうなっているのだろう。
絶対フィルターがかかってる。
それとも私みたいな地味女やブスが好き、とか?
もはやそれしか考えられない。
「確かに可愛いだろうけど、どちらかといえば娘にしたいかな。
ほら、特にお母さんは」
そして社長さんが何かを言いかけたその時。
「蓮…!蓮はどこ!?ここ!?」
大きな声を出し、開いたドアから一人の女の人の声が聞こえてきた。