きみと手を繋いで眠りたい



親同士が学生時代からの同級生で、私たちは生まれた時から一緒だった。

家だって同じ住宅街の目と鼻の先にあるし、友紀のお母さんやお父さんとは自分の親よりも頻繁にラインをしてるほど仲良しだ。


家族同然で育ってきた私たちはずっと姉弟みたいな関係で、私はこうして連絡もしないで友紀の部屋に入り浸ることが多いけど、最近友紀は私の部屋には来ない。

というか、家自体にも上がらない。


うちのお母さんは「思春期なのね」なんて言ってるけど、隠しもしないで堂々と目のやり場に困る本がテーブルに置いてある友紀が思春期だとは思わない。


むしろ友紀なんて精神年齢は小学生で止まったまま。

部屋だってゲームや漫画で溢れてるし、シワになることも気にしないで制服を着たままゴロゴロしてるのはいつものことだ。


「で、お前の話は終わった?」

「まだだよ。あ、待って。先輩からラインきた!」


前澤先輩は高校三年生で、私よりふたつ上。

年上だけあってすごく落ち着いてるし、優しいし、連絡もこうしてマメに返してくれる。


先輩が教えてくれたアーティストの曲を鼻唄で歌いながら、先輩への返事を返していると……突然、友紀が後ろから手を回してきた。


「ちょ、重い」


全体体重をかけられて、私の身体はどんどん前のめりになっていく。


こうやって子どもみたいにじゃれてくるくせに、友紀の身体は立派な高校一年生で。昔はあんなに小さくて可愛かったのに、いつの間に大きくなってしまったんだろう。


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