雨、晴れ、曇り、雪
雨、晴れ、曇り、雪
明るい空の下、
まだ濡れている地面を眺めている僕の横で
上を向き声を出して笑い転げる男性が一人

「濡れている地面の何が面白いんだい
 この空を見てみなよ、
 彼は今僕と一緒に笑い転げているところだよ。
 さあ一緒に。」

「空は不安定だから、
 僕は見ることが出来ない。
 それに比べて地面は、
 安定している。
 一人でやってくれよ。」

「そうかい、わかったよ。
 じゃあ、これだけ持っていてくれないか。」

男性は僕に小包を渡し
また笑いながら、
どこかに消えていった。

次の日僕は、また地面を見に行った。
いつもとは違って
地面は乾いていた。
怖くなった。
いつもと違う地面に。
僕は走った。走って、走って、走った。
そして地面も空も見えないところについた時
思い切って小包をあけた。

そこには、
不安定な地面と、不安定な空と、不安定な僕と、
『どれも全部同じじゃないか』
と書かれた白い紙が入っていた。

僕は空も見てみる事にした。
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