こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「最上さん、好き……好きです」

愛しい気持ちが溢れだし、私はその首にしがみつくように抱きしめた。

「俺も、好きだよ」

互いの素肌が触れあい、私は彼から与えられる激情の波に何度も声をあげた。
動くたびに切なげに眉を歪め、時折零れる最上さんの吐息に粟立つ。彼の感じている快感が私にも伝わると嬉しくて泣きたくなった。

最上さんの身体、表情、すべてが煽情的で愛おしくて、はしたなく自分からも求めてしまう。

「最上さ――あっ」

こんな感覚は初めてだった。今まで身も心も満たされている気になっていたのだと気づかされた。本当に好きな人に抱かれて多幸感でいっぱいになる。

互いに高みに上り詰め、そして一気に脱力すると、情事の残滓を名残惜しむように最上さんが私をそっと胸に引き寄せる。トクントクンとまだ高鳴りが収まらない鼓動に私は耳を寄せた。
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